その机に、クリエイティビティはあるか。

ネットで見た田中弁護士に相談したかったけれど、案件多くて無理だと言われて。

別の女性弁護士さんってことで予約してから３日後。

ついに相談日がやってきた。

無料相談はたいてい３０分程度というのをネットで目にし、状況まとめておかないとダメだな～と、つけてる日記を読み返して時系列にしてみたけど、それでも結構な情報量になってしまい、３０分で伝えきれる自信が全くない。

家から近いその法律事務所は車で１０分ほどで到着した。

中に入ると小さなボックスのようになっていて電話があり、【御用の方は受話器を上げてください】と書かれてある。

受話器を上げると呼び鈴が鳴り、壁のすぐそこで対応してる人の声が聞こえてくる。

え？この電話必要？と思いながらふと上を見るとカメラまで付いていた。

何かやっぱ重々しいなぁと感じていると、中から女性が出てきてくれて【１】と表記されている部屋に通された。

此方の用紙に記入してしばらくお待ちください。そう言って女性は退出。

分厚い辞書みたいな本が棚に並べられていて、机には筆記具とメモ用紙、朱肉とティッシュが置かれていた。

用意された用紙には、名前・住所・電話番号・年齢から始まり、その他には職場や年収などを書く欄があり、他に相談内容を書く欄が大きくとられていた。

書き進めていくと今度は、【当事者】と【お相手】などという欄が現れた。

自分のわかる範囲で書き、再度メモしてきた言いたいことを読み返す。

そうして待っていると女性が現れた。

若くて可愛い、受付に居そうな女性は森さおり弁護士。

今日私の話を聞いてくれる弁護士さんだそうだ。

記入した用紙を見ながら、森弁護士もメモして私に色々確認してくる。

私は無料相談は３０分、というのが頭にあるのでせかせかと話した。

物凄い焦ってるように見えたようだ。

佐藤さん、落ち着いてください＾＾

今日は時間を気にせずにお話ししていただいて構いません。

でも３０分ですよね？超えるとどんどんお金がかかりますよね？

大丈夫です、今日はお金は頂きません。

え？でも３０分って・・・

きっちり３０分で切るところもありますが、うちは初回はきちんと話を聞くことにしているんです。

なので佐藤さんの状況とお気持ちを聞かせてください。

そうなんですか・・・ありがとうございます・・・

パートの私が自由に動かせるお金は少ない。

このことに関するお金がまず心配だった。

だから森弁護士がそう言ってくれて、私は落ち着いて安心して話すことができた。

お金のことが心配だという話には、という国によって立ち上げられたものがあり、費用を立て替えてくれる制度なんかがあることも教えてくれた。

２時間以上も森弁護士は親身になって話を聞いてくれ、私は泣いてしまっていたけど気持ちは落ち着いた。

心療内科とはまた違った、守ってもらえるんじゃないか、という安心感だ。

森弁護士は私にこう言った。

このままご主人と居ることが良いこととは思えません。

ご主人がしていることはドメスティックバイオレンスです。ＤＶですね。

暴力をふるうことだけがＤＶではないんですよ。

言葉の暴力や無視することなども含まれます。

まずは離婚を視野にいれて別居してみるというのを考えてみてください。

別居・・・ですか・・・

でもそうすると、夫と中村さんの状態がわからなくなります。

LINE見れなくなるし・・・

佐藤さん、その今頑張って残していること、その作業、辛くないんですか？

実際、その程度の証拠ではなかなか難しいと思うんです。

そういうことから離れて、まずは自分のあるべき姿に戻すことが大事だと考えます。

どこかで自分でもわかっていたことを的確に言われてしまい、ぐうの音も出ない。

そういうところまできているのか・・・と虚しく感じた。